MT5初心者ガイド|確認日:2026年9月27日
日本では夜9時なのに、MT5は午後3時。
時計が壊れたのではなく、時刻の基準が違うかもしれません。
MT5のチャート時刻を、そのまま日本時間だと思っていませんか。「このニュースの直後に上がった」「この4時間足が確定した」と振り返るとき、時刻の基準を混ぜると、別のローソク足を見てしまいます。この記事では、サーバー時間と日本時間の違い、日付をまたぐ換算、足の形が違って見える理由を、独自の図と例で整理します。
- 利用中の業者・サーバーが、対象日に採用している時差。
- 表示しているのがサーバー時刻か、日本時間の補助表示か。
- 比較する足の開始・終了時刻が、本当に同じか。
「夏は6時間、冬は7時間」は特定のサーバー設定で使う換算です。すべてのMT5に無条件で当てはめないことが出発点です。
1.MT5の時間は、スマホの時計と同じとは限らない
まず「時刻」という言葉を三つに分けましょう。一つ目は、端末の時計です。日本で使うスマホやPCを日本時間に設定していれば、普段の生活で使う時刻が表示されます。二つ目は、取引業者のサーバーを基準とする時刻。三つ目は、追加ツールなどがチャート上に重ねた補助的な時刻表示です。
MetaQuotesの公式資料では、MT5のチャート横軸はサーバー時刻に対応すると説明されています。また、気配値の時刻は、業者の取引サーバーのタイムゾーンに基づく最新の価格受信時刻です。端末の時計を日本時間にしただけで、この基準まで同じになるとは考えないでください。
| 表示 | まず確認すること | 避けたい思い込み |
|---|---|---|
| 端末の時計 | 端末のタイムゾーンと同期 | 画面内の時刻はすべて同じ基準 |
| チャート・気配値 | 接続先サーバーの時刻 | MT5なら全業者が同じ時差 |
| 補助表示の日本時間 | 変換方法と対象日の設定 | 表示を足せば注文時刻も変わる |
たとえば日本時間21:00とサーバー表示15:00が同じ瞬間を指す場合、差は6時間です。ただし、古い足のラベルや取引が止まったままの気配値を、現在の端末時計と比べてはいけません。比較対象が同じ瞬間でなければ、引き算の結果は時差を表しません。
一次資料:MetaQuotes「Local and server time」、MT5公式「Market Watch」。
2.日本時間への換算は「9−サーバーのUTC差」
日本標準時JSTは、協定世界時UTCより9時間進んだ時刻です。サーバーがUTCより何時間進んでいるかを確認できれば、換算する時間差を計算できます。ここでの足し算は時刻を読み替えるためのもので、MT5の設定を変更する操作ではありません。
日本時間 = サーバー時刻 +(9 − サーバーのUTCオフセット)時間
例:UTC+3なら9−3=6時間を足す。UTC+2なら9−2=7時間を足す。GMTという表記で案内されている場合も、契約先の時刻説明と対象日の適用を確認します。

日付が変わる計算も、一緒に行う
サーバーがUTC+3の例で、「9月30日20:30」を日本時間へ直します。6時間を足すため、答えは10月1日02:30です。「9月30日の深夜」とだけ書くと、9月30日未明と誤解されることがあります。取引メモには月・日まで書きましょう。
逆に日本時間からサーバー時刻を探すなら、同じ差を引きます。日本時間10月1日02:30の動きを、UTC+3のチャートで探す場合は、9月30日20:30です。時間だけを02:30へ合わせると、別の場面を見ます。月末の例でも、難しい操作はなく「時間を足して24時を超えたら日付を進める」という順です。
「夏は+6、冬は+7」は、条件付きの覚え方
OANDAの公式案内では、同社のサーバー時間は米国夏時間にGMT+3、米国冬時間にGMT+2となる例が示されています。この条件なら日本時間との差は6時間と7時間です。しかし、この説明を別の業者や別のサーバーにもそのまま適用できるとは限りません。
いまの時差を、過去半年のすべての取引へ一律に足すのも避けます。夏時間切り替えをまたぐ履歴では、対象日の時差を使う必要があります。切り替え日を月の名前だけで決めず、契約先の当該年の案内を確認してください。本記事は特定業者の今後の切り替え日程を保証するものではありません。
基準:NICTの日本標準時の説明。業者別の例:OANDA「MT5の表示時間を日本時間に変更する方法」。
3.同じ4時間足なのに形が違う?「区切る場所」を確認
時計の数字を読み替えることと、ローソク足を作る期間が変わることは別です。ここを混ぜると、「日本時間を表示したら、足の形も日本時間基準になった」と思い込んでしまいます。
4時間足は、ある4時間の始値・高値・安値・終値をまとめたものです。仮に同じ値動きでも、00:00から04:00を集めた足と、02:00から06:00を集めた足では、含まれる値動きが違います。開始が違えば始値が、終了が違えば終値が変わり、高値・安値も異なり得ます。

図は一つの架空の値動きを別の区間で集計した例です。Aは100から104で終わる陽線、Bは108から98で終わる陰線。同じ長さの4時間でも、同じ4時間を見ていなければ、色まで変わります。これは相場の予測ではなく、集計範囲の違いです。終端は各区間の終了直前に観測した値として表しています。
実際の業者間では、時刻以外に配信価格や銘柄の違いもあり得ます。そのため「形が違う理由は必ずサーバー時間」とは断定しません。JFXの公式FAQにも、同社のサービス間で4時間足の開始基準が異なると形状が違うという説明があります。まず対象区間を合わせ、それでも違えば価格の種類や配信元などを順に確認するのが整理しやすい方法です。
プライスアクションでは、名前より比較条件をそろえる
他の動画にあるピンバーや包み足を、自分のMT5で探して見つからないとき、すぐに「分析が間違い」と決める必要はありません。銘柄、配信元、時間足、足の開始日時、確定済みかどうかをそろえましょう。「ドル円の4時間足」という指定だけでは、比較条件が足りない場合があります。
反対に、自分に都合のよい形が見える業者のチャートだけを後から選ぶと、検証のルールが揺れます。練習では使用するチャートと区切りを先に決め、途中で条件を変えたら記録に残します。足の形をそろえることは学習を比較しやすくするためであり、手法の利益を保証するものではありません。
サービス固有の比較例:JFX「4時間足の形状が異なる」。本図はこのサービスの価格データや図の転載ではなく、集計の仕組みを示す独自例です。
4.MT5の時間がずれて見えるときの確認手順
- 接続先を特定する。
業者名だけでなく、デモ・実口座の別、サーバー名、銘柄を確認します。口座番号やパスワードを公開の相談欄へ載せる必要はありません。 - 対象の日付の時差を公式案内で確認する。
過去チャートならその日の条件、今日の画面なら現在適用中の条件を使います。サーバーがUTC+何時間なのか不明なら、推測のまま注文時刻へ転記しません。 - 価格が更新されているかを見る。
気配値の受信時刻・接続状態・休場を確認。週末の止まった表示から、現在の時差を計算し直さないようにします。 - 補助表示の設定を確認する。
端末時刻との現在差を使う方式なのか、固定の時間差を足す方式なのか、過去の夏時間にも対応する方式なのかを説明書で確認します。 - 同じ一本を、日時込みで照合する。
チャートの開始時刻、時間足、始値・終値などをメモします。表示ラベルだけでなく、同じ区間の足を比較できているか確かめましょう。

MT5公式のプログラミング資料は、最新のサーバー時刻が価格受信に伴って更新されることを説明しています。休場中に金曜の時刻のまま見えることがありますが、これだけで故障とはいえません。一方、通常の取引時間中に受信が止まる場合は、通信・ログイン・銘柄の取引時間などの確認も必要です。止まる理由を一つに決めつけないでください。
日本時間表示の追加と、サーバー変更を混同しない
補助インジケーターは、見やすい時刻を重ねるために使われることがあります。OANDAは自社ツールについて、現在の時差を過去全体へ適用した場合のずれや、休場中の表示への注意を案内しています。見慣れた表示にしただけで、履歴や注文期限の基準まで変わったと考えないことが大切です。
なお、本記事はインジケーターの導入を必須としていません。計算例とメモでも確認できます。必要な場合だけ提供元・対応環境・利用条件を確かめ、知らない配布元のファイルを安易に実行しないようにします。PC向けの追加ツールを、そのままスマホ版で使えるとは限りません。
補助表示の注意:OANDA_Local_Timeの公式説明。表示の例:JFX「MT5チャートの表示時間」。
5.ニュース・取引履歴は「元の時刻」を残して比べる
初心者におすすめの記録方法は、元の時刻を消さず、別の欄に日本時間を書くことです。あとから換算ミスに気づいても戻れます。注文・約定の時刻と、ローソク足の開始時刻も同じものではありません。ある5分足の途中に約定した場合、その足のラベルと秒まで一致しないのは自然です。
| 記録項目 | 例 |
|---|---|
| 接続先・銘柄 | 学習用サーバーA・USDJPY |
| 元の日時・基準 | 9月30日20:32:10、サーバーUTC+3 |
| 換算後 | 10月1日02:32:10 JST |
| 照合する5分足 | サーバー20:30開始、JST02:30開始 |
| 確認した根拠 | 対象日に適用される公式の時差案内 |
経済指標カレンダーも、画面のタイムゾーンを確認してから比べます。すでに日本時間で表示されている予定へ、さらに6時間を足すと二重変換になります。「21:30」と数字だけを記録せず、何月何日・どの地域の時刻かを添えましょう。この例の日時は換算練習用で、実際の経済指標発表予定ではありません。
時刻をそろえても、「そのニュースが値動きの唯一の原因」とまではいえません。前後の値動き、他の材料、取引条件を分けて振り返ります。履歴の取り出し方はMT5の取引履歴を保存する方法、価格自体の差はBid・Askとチャート価格の違いで確認できます。
よくある質問
MT5の設定だけで、すべてを日本時間にできますか?
チャートの時刻基準は接続先サーバーに関係します。日本時間を重ねる補助表示と、サーバーや注文の基準そのものを変えることは別です。利用環境の公式説明で、どの欄に何が反映されるかを確認してください。
夏時間なら、どの業者でも6時間を足せばよいですか?
いいえ。UTC+3のサーバーを日本時間へ直す場合に6時間を足します。別のオフセットや切り替え方なら計算も変わるため、業者・サーバー・対象日の条件が先です。
日本時間表示を追加すれば、4時間足の形も変わりますか?
時刻ラベルの読み替えだけなら、元の価格や集計範囲を変えたことにはなりません。足を別の時間区間で作り直す処理とは区別してください。ツールごとの動作は提供元の説明で確認します。
土日に気配値の時刻が止まっています。
新しい価格を受信していなければ、最新受信時刻は進まないことがあります。古い受信時刻と現在の時計を比較して時差を推定せず、休場・接続・対象銘柄の条件を確認します。
過去の取引にも、いまの時差を使えますか?
対象日の適用が同じと確認できる場合に限ります。夏時間の切り替えなどがある場合、いまの差を一律に足すとずれます。元の時刻を残し、対象日ごとに換算根拠を確認しましょう。
足の時刻を合わせれば、分析の結果も同じになりますか?
必ず同じとは限りません。配信元・価格の種類・銘柄・インジケーター設定・足の確定状況なども関係します。時刻合わせは比較条件の一つで、予測の正しさや利益を保証しません。
まとめ:時刻を直す前に、何の時計かを確認する
今日できる練習は、過去の取引か一本の確定足を選び「元の日時・サーバーの基準・日本時間・足の区間」をセットでメモすることです。数字のずれを見つけたら、設定変更を繰り返す前に基準を確認します。分からない点は取引を急がず、公式ヘルプや契約先へ確認しましょう。
MT5の基本操作ガイドから、注文と画面の役割を確認できます。取引環境を選ぶときは、時刻表示の好みだけでなく、費用・契約条件・リスクも分けて検討してください。
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